手紙・通知書を日付・差出人・宛先・件名で整理する
Mac と Windows の NameQuick 3 で、スキャン・ダウンロード・撮影した手紙を単発でまとめて名前変更し、定期的に届く郵便を監視フォルダとルールで整理する手順です。
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NameQuick 3 は Mac と Windows で、スキャン・ダウンロード・撮影した手紙や通知書を、日付・差出人・宛先・件名で見つけやすい名前に変更できます。
NameQuick 3 のアプリ画面は英語で表示されます。このページでは操作名を画面の表示どおり英語で示し、初めて出てくるときに日本語の意味を添えています。
紙の封書をスキャンした scan_001.pdf、ポータルやメールから保存した PDF、スマートフォンで撮った JPG/HEIC、ダウンロードした通知書が対象です。行政機関や学校からの手紙、添え状や応募用の手紙、保存した業務上の書簡、送付済みの控えにも使えます。契約書・署名済み合意書は契約書の例、取引先からの請求書は請求書の例を参照してください。
名前変更の例
以下のファイル名に使う人名・組織名・日付はすべて架空です。この例では ASCII 文字を使います。拡張子は NameQuick がそのまま維持します。_to_ は「宛て」を表す区切り語です。
| 変更前 | 変更後 |
|---|---|
letter.pdf | 2026-05-07_Sample-Authority_to_J-Doe_Permit-Renewal.pdf |
scan_0012.pdf | 2026-02-18_Acorn-Agency_Payment-Reminder_Sent.pdf |
Document(1).pdf | 2026-01-20_Northstar-Books_to_J-Doe_Account-Notice.pdf |
scan_044.jpg | 2026-03-22_Sample-Insurer_to_J-Doe_Appointment-Confirmation.jpg |
読み取る項目と除外する情報
| 項目 | 用途・判断の根拠 | 例 |
|---|---|---|
| 文書の日付 | 手紙の日付または送付日で並べる | 2026-05-07(YYYY-MM-DD) |
| 差出人 | レターヘッドや From 欄から発送元を識別する | Sample-Authority |
| 宛先 | 宛名で受取人ごとに分ける | J-Doe |
| 短い件名 | 内容を3〜6語にまとめて探しやすくする | Permit-Renewal-Notice |
| 文書の種類(任意) | 書類の用途を補う | Letter、Notice、Application |
AI が文書を読み、スキャンや写真ではページ画像を直接読み取ります。別途の内蔵 OCR 工程はありません。薄い文字、傾いたページ、手書きは誤読されることがあるため、特に人名・組織名を確認します。
住所・郵送先住所、電話番号、顧客番号・参照 ID、口座番号、国民識別番号・社会保障番号は名前に含めません。これはアプリの既定動作ではなく、次の指示で除外するものです。
1. 手紙用のプリセットを作る
Presets(プリセット)→ New Preset(新規プリセット)→ Filename template(ファイル名のパターン)を開きます。
Add part(構成要素を追加)から New field…(新しい項目…)で、Document date(文書の日付)、Sender(差出人)、Recipient(宛先)、Subject(件名)をこの順に作ります。Sender と Recipient の間には Fixed text…(固定テキスト…)で to を挟みます。
Add instructions for this part(この項目の指示を追加)で、日付には「手紙の日付または送付日を YYYY-MM-DD で」と指定します。差出人は発送元の組織・個人、宛先は明確な受取人とし、不明なら推測せず省略するよう指定します。件名には3〜6語で要約するよう指示します。上記の個人情報を除外し、差出人・宛先・件名は英数字とハイフンで表記するよう指示します。
Separators(区切り文字)で _ を選び、 Use for all gaps(すべての区切りに使用)を適用します。必要なら Whole name(名前全体)に Cleanup(整形)を適用します。
各項目の If not found(見つからない場合)は、Sender と Recipient を Leave out(省略(任意))、Document date を Skip file(ファイルをスキップ)にします。日付が見つからないファイルは推測せず確認待ちになります。代わりに Use text(代替テキストを使用)へ CHECK を指定することもできます。CHECK は自分で決める「要確認」の目印で、アプリ固有の状態ではありません。
Test this Preset(このプリセットをテスト)→ Choose a sample file…(サンプルファイルを選択…)→ Test Preset(プリセットをテスト)で試します。テストは NameQuick 側では無料ですが、Self-Managed のクラウド提供元には利用料が発生する場合があります。プリセットとルールの有効な変更は自動保存され、保存用のボタンはありません。
2. 単発のファイルをまとめて処理する
Quick Rename(クイックリネーム)では、ファイル追加前に Review before applying(適用前に確認)をオンにします。これは Settings(設定)→ Renaming(名前変更)→ Apply suggestions from files you add(追加するファイルの候補の適用)を Review(先に確認)にするのと同じです。方針は追加時に決まるため、必ず先に切り替えます。
作成したプリセットを選び、ドラッグ&ドロップまたは Add files(ファイルを追加)で追加します。全候補を原本と照合し、適用可能なものが4件なら Apply 4 names(4件の名前を適用)でまとめて適用します。操作名の数字は対象件数によって変わります。
誤りがあれば適用せず、 Clear(クリア)で一覧だけを空にします。ファイル自体は消えません。プリセットを修正・テストして、元ファイルの新しいコピーを追加し直します。 Quick Rename に行ごとの編集機能はありません。
3. 定期的に届く郵便を受け取る
Settings → Folders(フォルダ)→ Add folder(フォルダを追加)で、空の受取フォルダ(例:Correspondence Inbox)を接続します。処理に作成したプリセット、適用方法に Hold for Review(確認待ちにする)を指定してから、新しいファイルを入れます。接続時からあるファイルは基準として登録され、名前変更されません。
保留したファイルはサイドバーの Review(確認)に表示されます。 Apply this name(この名前を適用)、 Apply and next(適用して次へ)で承認するか、名前を直接編集して Apply edit(編集を適用)を押します。4件選んだ場合は Apply selected (4)(選択項目を適用(4件))、元の名前を残すなら Keep original (4)(元の名前を保持(4件))を使います。
宛先がなく to が残ったら、ここで削除します。送付済みの控えには、拡張子の前に _Sent を追加してから適用します。この目印は自動追加されません。
監視には NameQuick の起動が必要です。Mac ではウィンドウを閉じても動きますが、Windows では閉じると終了するため最小化します。
4. 名前変更後にフォルダへ振り分ける
Rules(ルール)→ After a file is renamed(ファイルの名前変更後)は監視フォルダ内のファイルだけに作用し、 Quick Rename のファイルには適用されません。条件が調べるのは完成した名前やファイルの属性で、本文ではありません。
新しいルールは有効なので、 Disable(無効にする)で設定中は止め、 Proof(検証)を確認してから Enable(有効にする)にします。移動操作には Move the file(ファイルを移動)→ move it into a folder(フォルダに移動)を使います。
| ルール | 条件 | 操作 |
|---|---|---|
| 宛先別 | is in(場所:) Correspondence Inbox かつ name contains(名前に含む語句:) J-Doe | Correspondence/J-Doe へ移動。任意で Set tags(タグを設定)に Incoming |
| 差出人別 | name contains Sample-Authority | Correspondence/Sample-Authority へ移動 |
| 送付済み控え | name contains _Sent | Correspondence/Sent へ移動 |
| 自分の目印 | name contains CHECK | Correspondence/Check へ移動 |
宛先・差出人の語ごとに1ルール作ります。 name contains はカンマ区切りの候補のどれか1つに一致すれば成立します。宛先や差出人を差し込むトークンはありません。移動先パスの {year}・{month} は処理時点の年月なので、手紙の日付による年別フォルダには使いません。
Settings → Renaming の Run all matching Rules(一致するすべてのルールを実行)は既定でオフです。最初に一致したルールだけが実行されるため、CHECK・_Sent を優先するなら上に置きます。宛先と差出人が両方入る名前も、順序で移動先が決まります。保留中にはまだ移動せず、名前を承認すると名前変更後のルールが動きます。
タグは Mac では Finder タグです。Windows では形式に対応するプロパティハンドラーがある場合だけ File Explorer のプロパティに反映され、PDF のタグは NameQuick の History(履歴)にのみ残ります。
Mac の Finder、Windows の File Explorer で使える宛先別の構成例です。Inbox を入口に使う場合は、接続先と is in の指定も合わせてください。
Correspondence/
├── Inbox/
├── J-Doe/
├── Sample-Household/
├── Sent/
└── Check/
差出人別なら Sample-Authority、Sample-Insurer、Northstar-Books を用意します。
履歴と注意点
History には操作の記録が残ります。 Undo(取り消す)、4件なら Undo all 4(4件すべて取り消す)で、記録された名前変更と移動を可能な範囲で戻せます。ファイルが移動済み、または開いている場合や、戻し先に同名ファイルがある場合は失敗することがあります。無制限の取り消しや、取り消し後のやり直し機能はありません。
NameQuick は法的・契約上の意味を解釈したり、法的助言や差出人が本物かの確認をしたりしません。郵便・記録管理システムの代わりにはならず、保存・廃棄も決めません。
Managed は NameQuick の EU クラウドで処理し、AI 学習には利用しません。Self-Managed のクラウド API では選択した提供元へ送信します。機密性の高い郵便には Self-Managed のローカルモデル(Mac/Windows は Ollama または LM Studio、Apple Silicon 搭載で macOS 14 以降なら MLX)を使えば解析を端末内に留められますが、インストール・ライセンス確認・更新確認にはインターネットを使います。詳しくはデータのプライバシーとローカル AI モデルを参照してください。
よくある質問
差出人と宛先はどう見分けますか?
レターヘッドや From 欄を差出人、宛名欄を受取人として読みます。不明な項目は省略する指示にし、適用前に取り違えを確認します。
住所が名前に入ることはありますか?
上の除外指示では入れない想定ですが、保証ではありません。候補に番地や郵便番号などが混ざっていないか確認します。
スキャンや写真も使えますか?
はい。モデルがページ画像を直接読みます。薄い文字や斜めのページでは誤読することがあるため、読める状態の原稿を用意して結果を確認してください。
手書きの手紙にも対応できますか?
読み取りは不安定で、NameQuick 自体が手書きを自動で警告することはありません。 If not found → Skip file、または Use text の CHECK を使い、読めたように見える結果も人が確認してください。