顧客・案件のファイルを名前変更して整理する
混在する顧客・案件ファイルを Preset で命名し、候補の確認、監視フォルダ、名前変更後のルールで整理する実践例です。
Mac と Windows の NameQuick 3 で、SOW(業務範囲記述書)、提案書・契約書・報告書、表計算の出力、議事録、スクリーンショット・画像・動画が混在するローカルフォルダを整理する例です。
1. 名前に入れる情報を決める#
名前・会社はすべて架空で、拡張子は変わりません。動画の制限は後述します。
| 項目 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
| 顧客 | 依頼元を区別 | Northstar-Books |
| 案件 | 同じ顧客の仕事を区別 | Website-Refresh |
| 文書・素材の種類 | 分類や振り分け | SOW、Contract |
| 日付・対象期間 | YYYY-MM-DD、YYYY-MM、YYYY-Q# で時系列に整理 | 2026-04-18、2026-05、2026-Q2 |
| 状態・版 | 作業段階を区別 | Draft、Signed、Approved、v3 |
非公開の識別情報、住所、電話・口座・決済番号、機密の契約条件は名前に入れません。
2. Preset を作って試す#
プリセット→ 新規プリセット→ ファイル名のパターンを開きます。 構成要素を追加→ 新しい項目… で表の 5 項目を順に追加します。
各項目の この項目の指示を追加に抽出する情報を書きます。区切りは _ にし、 すべての区切りに使用を選びます。 整形で項目単位か 名前全体を整形し、値の内部をハイフンで区切ります。
顧客と案件は 見つからない場合→ ファイルをスキップにし、不明なら改名せず確認待ちにします。状態・版には 省略(任意) を使います。 代替テキストを使用には自分で REVIEW などを指定できます。自動で付く目印はありません。
特に混在する場合は 文章で指定も使えます。
client_project_type_date-or-period_status-or-version 文書に示されている情報だけを使ってください。 顧客・案件・状態は推測しないでください。 各値の内部はハイフン、項目間はアンダースコアで区切ってください。 元の拡張子は維持してください。
文章でも独自の目印を指示できますが、採用はモデル次第です。モデルには創作しないよう指示されており、確実に命名できなければ候補は出ません。
有効な編集は自動保存されます。 このプリセットをテスト→ サンプルファイルを選択…→ プリセットをテストで代表例を数点試します。テストは NameQuick では無料ですが、Self-Managed のクラウド提供元は課金する場合があります。Preset の詳細
3. 単発の一括処理で確認する#
設定→ 名前変更→ 追加するファイルの候補の適用を 先に確認にします。 クイックリネームに表示される 追加するファイルの候補の適用 も同じ設定です。
追加時に処理モードと適用設定が確定するため、先にテスト済みの Preset を選びます。ドラッグか ファイルを追加で クイックリネーム に追加し、原本と全候補を照合します。準備済みが 5 件なら 5件の名前を適用で一括適用します。
行ごとの編集や選択分だけの適用はできません。誤りがあれば適用せず、処理完了を待って クリアで一覧を空にします。ファイルは消えません。Preset を修正・再テストし、新しいコピーを追加します。
4. 定期分を監視フォルダに入れる#
空の専用取り込みフォルダを 設定 → フォルダ→ フォルダを追加で接続します。処理モードにテスト済みの Preset、適用方針に 先に確認を選びます。接続時の既存ファイルは基準扱いで改名されません。接続後にコピーを入れます。
保留候補は すべてのファイル で扱います。新しい名前が付いたファイルは 新しい名前 2件 のフィルタで絞り込めます。ファイルを選んで詳細の 適用 で承認し、行内で修正した名前は 編集を適用で適用します。2 件をまとめて処理するときは、一覧の見出しの すべて適用 または 元の名前のままにする を使います。
承認でルールによる移動が起きる場合があります。結果が安定してから 自動で名前を変更に切り替えます。監視には NameQuick の起動が必要です。Mac はウィンドウを閉じても動作しますが、Windows では閉じるとアプリが終了するため、最小化します。
5. 名前変更後に振り分ける#
ルールの ファイルの名前変更後は監視フォルダだけが対象で、 クイックリネーム には適用されません。新規ルールは有効です。設定中はスイッチをオフにして 一時停止中 にし、 検証ペインで確認してから、スイッチをオンにして 実行中 にします。有効な変更は自動保存されます。
全ルールを 場所: で取り込みフォルダに限定します。移動には ファイルを移動→ フォルダに移動を使い、新しい名前を保ちます。
| ルール | 条件 | 操作 |
|---|---|---|
| 署名済み | 名前に含む語句:_Signed | Legal/Signed へ移動+ タグを設定に Signed |
| 報告・出力 | 名前に含む語句: Report, Export | Reports へ移動+ タグを設定 に Report |
| 制作素材 | 種類:jpg, png, mp4, mov かつ 名前に含む語句: Video-Ad, Screenshot | Assets へ移動 |
| 案件別 | 名前に含む語句: Cedar-Labs_App-Redesign | Clients/Cedar-Labs/App-Redesign へ移動 |
| 顧客別 | 名前が一致するパターン:^Northstar-Books_ | Clients/Northstar-Books へ移動 |
名前に含む語句: はカンマ区切りのいずれかで一致し、 名前が一致するパターン: は正規表現です。判定対象は改名後のファイルプロパティです。本文・金額・顧客・業者・文書の状態の条件はなく、Preset で名前に入れた分類語を照合します。
設定 → 名前変更 の 一致するすべてのルールを実行は初期状態でオフで、最初に一致したルールだけを実行します。専用の分類を顧客別より先にし、顧客・案件ごとにルールと移動先を分けます。
タグは Mac では Finder タグになります。Windows では対応形式(Office・画像・音声・動画)のプロパティに記録され、PDF では 履歴にのみ残ります。ルールの詳細
案件別に細分化する場合は対応するルールも追加します。
Clients/
└── <client>/
└── <project>/
├── Contracts/
├── Deliverables/
├── Reports/
├── Screenshots/
└── Exports/6. 読み取り範囲と取り消しを確認する#
テキスト文書はテキストとして読みます。Managed の 15 ページ超の PDF は先頭 15 ページのみ送り、 履歴 に Partial document sent(文書の一部を送信)と記録します。長い Word・テキストは冒頭、表計算はサンプル、Pages・Numbers・Keynote は埋め込みプレビュー画像を使います。
スキャン・紙の写真はモデルがページ画像を読み、命名用の独立したローカル OCR 処理はありません。ローカルのスキャン PDF は最大 3 ページの画像を使い、画像対応モデルが必要です。スキャンやスクリーンショットは誤読もあるため、法務・財務・顧客向けの名前は人が確認します。
動画のメディア送信に対応するのは Managed と、Self-Managed のクラウドでは Gemini キー利用時だけです。ローカルは音声・動画に非対応です。メタデータだけの代替処理はなく、非対応時は理由付きで失敗します。
名前変更ごとに 履歴 に記録が残ります。 取り消す/ 5件すべて取り消すは記録された改名・移動を可能な範囲で戻します。元の場所が埋まっている、後から移動・紛失した、他アプリで開いている場合などは失敗することがあります。取り消した操作をやり直す機能はありません。履歴と取り消し
データの扱い#
Managed は内容を NameQuick の EU クラウドで処理し、AI 学習に使わず、処理後に削除します(最長 24 時間)。Self-Managed のクラウドキーでは、内容を選択した提供元へ直接送信します。ローカルモデル(Mac・Windows の Ollama/LM Studio、Apple Silicon Mac の MLX)は端末で解析しますが、インストール・ダウンロード・ライセンス・更新確認にはインターネットを使います。データとプライバシー
よくある質問#
顧客の PDF を内容で命名できますか?#
はい。テキスト PDF は直接、スキャンはモデルがページ画像を読みます。まず候補を確認してください。
Word、Excel、スクリーンショット、動画にも使えますか?#
はい。表計算はサンプルを読み、動画には上記の制限があります。
顧客が分からない場合はどうしますか?#
見つからない場合 → ファイルをスキップ で確認待ちにするか、 代替テキストを使用 で独自の目印を指定します。監視フォルダは 先に確認 から始めます。
CRM や DMS の代わりになりますか?#
いいえ。ローカルの整理用で、CRM、DMS、プロジェクト管理ツール、顧客・案件情報の正本ではありません。文書の承認・法的評価や人の確認も代替しません。