PowerRename・Flexible Renamer・NameQuickを比較【リネームソフトの選び方】
Windowsの定番リネームソフト、PowerRenameとFlexible Renamerを比較します。正規表現・連番・Exifへの対応、基本の使い方、Windows 11での注意点に加え、請求書やスキャンの中身から名前を付けるNameQuickとの使い分けも紹介します。
NameQuick Team · 更新日:
今のファイル名の文字を置き換えたり、連番を付けたりするだけなら、無料のPowerRenameかFlexible Renamerで十分です。Windows 11・10でこれから始めるなら、Microsoftが提供するPowerRenameが無難です。全角・半角の統一やタグ情報を使った細かい変換にはFlexible Renamerも便利です。scan_001.pdfのように、開かないと中身が分からないファイルに内容に合った名前を付けたいなら、NameQuickを使います。
| こんなときは | 向いているツール |
|---|---|
| 置換・正規表現・連番を無料で使いたい(Windows 11・10) | PowerRename |
| 全角・半角の統一、MP3のタグやファイルの日時も一緒に扱いたい | Flexible Renamer |
| 請求書やスキャン、写真の内容から名前を付けたい(Windows・Mac) | NameQuick |
エクスプローラーのF2やPowerShellを含めた一括変更の基本は、ファイル名を一括変更する方法【Windows・Mac】で解説しています。この記事では、3つのツールの違いと選び方に絞って紹介します。
PowerRename・Flexible Renamer・NameQuickの比較表
PowerRenameとFlexible Renamerは、今のファイル名を規則に沿って書き換えるツールです。NameQuickは、ファイルの中身を読んで新しい名前を提案するアプリで、元にする情報が違います。
| 項目 | PowerRename | Flexible Renamer | NameQuick |
|---|---|---|---|
| 名前の元になる情報 | 今のファイル名、作成日時、写真のExif・XMP | 今のファイル名、MP3のタグ、JPEGのExif | PDFの本文、スキャンや写真の内容 |
| 置換・正規表現 | 対応 | 対応(ワイルドカード、スクリプトも可) | 主な用途ではありません |
| 連番 | 対応(開始値・増分・桁数) | 対応(プリセット) | プリセットでも設定可能 |
| 書類の本文やスキャンを読んで命名 | 公開情報では確認できませんでした | 公開情報では確認できませんでした | 対応(AIモデルがページ画像も読み取ります) |
| 変更前の確認 | 変更前後を一覧で表示 | 置換前後の名前を並べて表示 | 候補を確認・編集してから適用 |
| 元に戻す | エクスプローラーの「元に戻す」(Ctrl+Z) | 元に戻す機能あり | 「履歴」から取り消し |
| 新しいファイルの自動処理 | 公開情報では確認できませんでした | 公開情報では確認できませんでした | 監視フォルダとルール(初期状態は確認待ち) |
| 料金 | 無料(オープンソース) | 無料(フリーソフト) | Self-Managed US$ 69(買い切り・1台)、Managed 月額US$ 12〜99 |
| 対応OS | Windows 11、Windows 10 バージョン2004以降(x64・ARM64) | Windows(配布ページの対応OSはWindows 7以前の表記) | Windows(x64)、Mac(macOS 11以降) |
| 提供元・最新版 | Microsoft(PowerToysの機能の1つ) | Naru氏(最新版はv8.4、2011年3月6日) | NameQuick(NameQuick 3、Windows・Mac共通) |
PowerRenameはMicrosoftの公式ドキュメント、Flexible RenamerはVectorの紹介ページと窓の杜のソフト紹介の掲載内容をもとに、2026年9月24日時点で確認しました。「公開情報では確認できませんでした」は、機能がないと断定するものではありません。
PowerRename:Windows 11・10で無料で使える定番
PowerRenameは、Microsoftの無料ツール集PowerToysに含まれるリネーム機能です。PowerToysはオープンソース(MITライセンス)で公開されています。エクスプローラーで選んだファイルから、そのまま一括変更を始められるのが強みです。
PowerRenameが得意なこと
- 文字列の検索・置換。正規表現やキャプチャグループ、すべての出現箇所の置換、大文字・小文字の区別にも対応します。
- 適用範囲の指定。ファイル名だけ・拡張子だけを変えたり、ファイル、フォルダー、サブフォルダーを対象に含めるかを選べます。
- 連番。開始値、増分、桁数(
001など)を指定できます。 - 日付と写真の情報。ファイルの作成日時(
$YYYY、$MM、$DDなど)や、写真のExif・XMP(撮影日時、カメラの機種、GPSなど)を名前に入れられます。 - 大文字・小文字の変換、ランダムな文字列やUUIDの挿入。
PowerRenameの使い方
- PowerToysをインストールします。GitHub、Microsoft Store、WinGetから入手できます。設定でPowerRenameが有効になっているか確認します。
- エクスプローラーで対象のファイルを選んで右クリックし、「PowerRename で名前を変更」を選びます。
- 検索と置換の文字を入力し、変更前と変更後の名前をプレビューで確認します。対象から外したいファイルは、個別にチェックを外せます。
- 問題がなければ適用します。直後であれば、エクスプローラーの「元に戻す」(Ctrl+Z)で戻せます。
置換、先頭への文字の追加、001からの連番、連番のかっこを外す例は、PowerRenameの設定例で画面付きで紹介しています。
PowerRenameの注意点
- Windows専用です。Windows 11、またはWindows 10 バージョン2004(ビルド19041)以降が必要で、x64とARM64に対応しています。
- 名前の材料は、今のファイル名、作成日時、写真のメタデータです。PDFの本文やスキャン画像の文字を読んで名前を決める機能、監視フォルダ、スケジュール実行は、Microsoftのドキュメントでは確認できませんでした(2026年9月時点)。
- 複雑な変換には正規表現の知識が必要です。Microsoftのページでは、正規表現の作成に別サービスのCopilotを使う方法も紹介されています。
機能ごとの違いや併用のしかたは、PowerRenameとNameQuickの比較で詳しく紹介しています。
Flexible Renamer:日本製の多機能フリーソフト
Flexible Renamerは、Naru氏が作成し、Vectorで配布されているWindows用のリネームソフトです。窓の杜でも紹介されてきた定番のフリーソフトで、ファイル名だけでなくフォルダー名も一括で変更できます。
Flexible Renamerが得意なこと
- 30種類近いプリセット。大文字・小文字や全角・半角の相互変換、名前の先頭や末尾への連番、先頭や末尾から指定した文字数の削除などを選ぶだけで使えます。
- ワイルドカードと正規表現を使った置換。VBScriptやJScriptのスクリプトでも名前を変換できます。
- タグ情報を使った変更。MP3などの音楽ファイルのタグやJPEGのExifを名前に使えます。Microsoft Office文書の情報で対象のファイルを絞り込むこともできます。
- ファイルの属性やタイムスタンプ(日時)の一括変更。
- 置換前と置換後の名前を並べて確認でき、間違えたときは元に戻す機能があります。
全角・半角の統一のように、日本語のファイル名を整える変換がプリセットに入っているのは、日本製ソフトならではの強みです。
Flexible Renamerの使い方
- Vectorなどから入手したZIPファイルを展開し、「Flexible Renamer.exe」を起動します。インストールは不要です。
- 左側のフォルダーツリーで対象のフォルダーを選ぶと、右側にファイルの一覧が表示されます。
- 中央でリネームの方法(文字列の置換やプリセットなど)を選び、条件を入力します。
- 一覧の新しい名前を確認し、「リネーム」ボタンで実行します。間違えた場合は、元に戻す機能で戻せます。
Flexible Renamerの注意点
- 最新版は2011年3月6日のv8.4で、それ以降の新しい版は公開情報では確認できませんでした(2026年9月時点)。
- 配布ページに記載されている対応OSは、Windows 7以前のバージョンです。Windows 10・11で使っている紹介記事はありますが、作者による正式な対応の表記は確認できませんでした。まずは重要でないファイルのコピーで試してください。会社のパソコンでは、ソフトの導入ルールも確認しましょう。
- Windows用のソフトで、Mac版は公開情報では確認できませんでした。
- タグや属性は扱えますが、PDFの本文やスキャン画像の文字を読んで名前を決める機能、監視フォルダは、公開情報では確認できませんでした(2026年9月時点)。
機能ごとの違いや併用のしかたは、Flexible RenamerとNameQuickの比較で詳しく紹介しています。
NameQuick:ファイルの中身から名前を付ける
NameQuickはWindows・Mac向けのデスクトップアプリで、各ファイルの内容を読み取り、分かりやすい名前を提案します。PowerRenameやFlexible Renamerと違い、今のファイル名に手がかりがなくても使えます。バージョン3.0以降は、どちらも日本語の画面で使えます。
NameQuickが得意なこと
| 元の名前 | 内容を使った候補の例 |
|---|---|
| scan_001.pdf | 2026-09-01_青空商事_請求書.pdf |
| download(3).pdf | 2026-08-20_青空商事_秘密保持契約.pdf |
| IMG_2847.jpg | 2026-09-03_喫茶ひかり_領収書.jpg |
上の名前は例です(書類は架空のものです)。実際の候補はファイルの内容と使用するAIによって異なります。
- PDFの本文から、日付、取引先、書類の種類などを読み取って名前を提案します。
- スキャンしたPDFや書類の写真は、AIモデルがページ画像から文字を読み取ります。命名のために別のローカルOCR処理を行う仕組みではありません。
- スマートリネームで内容から名前を提案し、同じ形式を繰り返すならプリセットに保存できます。
- 監視フォルダに届いた新しいファイルを処理できます。初期状態は確認モードで、承認するまで名前は変わりません。ルールを使えば、名前変更後の移動なども設定できます。
- すべての名前変更を履歴に記録し、そこから取り消せます。
NameQuickの使い方
- Windows版またはMac版をダウンロードし、最初の設定を行います。
- 名前を変えたいファイルを数件追加し、スマートリネームを実行します。
- 候補を確認し、必要なら編集してから適用します。
- 意図と違った場合は、履歴から取り消せます。
請求書や契約書向けの命名ルールは、PDFの内容からファイル名を付ける方法で詳しく説明しています。
NameQuickの注意点
- 有料のアプリです。Self-Managedは1台分US$ 69の買い切りで、50回の名前変更をカード不要・期限なしで試せます。ご自身のクラウドAPIキーを使う場合は、事業者の利用料が別途かかります。Managedは月額US$ 12〜99で、14日間または50回の体験を決済画面から開始します(支払い方法の登録が必要)。表示価格は米ドルです。最新のプラン条件をご確認ください。
- Windows版はx64のみで、ARM64版のインストーラーはありません。ARM64のWindowsでは、ARM64に対応したPowerRenameが選択肢になります。Mac版はmacOS 11以降に対応しています。
- 処理先はモードで異なります。ManagedはAPIキー不要でNameQuickのEU経由のサービスを使い、データは命名処理のみに使われ、学習には使われません。Self-Managedでは、選んだクラウドのAI事業者に内容を送るか、OllamaやLM Studioのローカルモデルでパソコン内で処理します。業務書類は社内の取り扱い方針も確認してください。
- AIの読み取りは間違えることがあります。日付や取引先の候補は、適用前に確認してください。
- 正規表現で文字を細かく置き換える作業は、NameQuickの主な用途ではありません。その場合はPowerRenameやFlexible Renamerが適しています。
目的別:どれを選べばいい?
| やりたいこと | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 「営業会議」を「企画会議」に置換する、先頭に文字を足す | PowerRename(Flexible Renamerでも可) | 無料で、プレビューを見ながら変更できる |
001から始まる連番を付ける | PowerRenameまたはFlexible Renamer | どちらも番号の書式を指定できる |
| 全角・半角をそろえる | Flexible Renamer | プリセットで変換できる |
| 写真を撮影日時で並べる名前にする | PowerRenameまたはFlexible Renamer | どちらもExifを名前に使える |
| 音楽ファイルをタグ情報で整理する | Flexible Renamer | MP3のタグを使える |
| ファイルの日時や属性も一括で変える | Flexible Renamer | 属性・タイムスタンプの変更機能がある |
| ARM64のWindowsで使う | PowerRename | ARM64に対応している |
| スキャンした請求書を日付・取引先で命名する | NameQuick | ファイルの中身を読んで名前を提案する |
| 毎日届くファイルに名前を付け続ける | NameQuick | 監視フォルダとルールで処理できる |
| Macで一括変更する | Finder、またはNameQuick | PowerRenameとFlexible RenamerはWindows用 |
併用もできます。たとえば、NameQuickで書類ごとに内容に合った名前を付けてから、PowerRenameで共通の接頭辞や連番をまとめて付けるといった使い方です。2つのツールが連携する機能があるわけではなく、同じファイルに順番に使うだけです。
Macの場合は、Finderの「名称変更」で置換や連番を付けられます。手順はMacでファイル名を一括変更する方法をご覧ください。
そのほかのリネームソフト
Windowsのリネームソフトでは、Advanced RenamerやBulk Rename Utilityもよく名前が挙がります(2026年9月24日時点で、各社の公開情報をもとに確認)。
- Advanced Renamer:Windows(64ビット版のWindows 10以降)とMac(macOS 11以降)に対応しています。置換や連番などの処理を組み合わせられ、JavaScriptのスクリプトやExif・音楽・文書のタグにも対応します。個人でたまに使う程度なら無料ですが、頻繁に使う場合は個人ライセンス、仕事での利用には商用ライセンスが必要です。
- Bulk Rename Utility:Windows用です。正規表現、JavaScript、Exif、ID3タグ、新旧の名前の一覧を使った変更などに対応します。家庭での個人利用は無料で、業務での利用にはパソコンごとの商用ライセンスが必要です。
どちらも、スキャンのOCRやAIによる命名は公開情報では確認できませんでした。NameQuickとの違いは、Advanced Renamerとの比較とBulk Rename Utilityとの比較で紹介しています。
よくある質問
PowerRenameとFlexible Renamerはどちらがおすすめですか?
Windows 11・10でこれから使い始めるなら、Microsoftが提供し、現在の対応OSが明記されているPowerRenameがおすすめです。全角・半角の変換、MP3のタグ、ファイルの日時の変更も同じ画面で扱いたい場合は、Flexible Renamerが便利です。どちらも無料なので、コピーしたファイルで両方試して選べます。
Flexible RenamerはWindows 11で使えますか?
配布ページに記載されている対応OSはWindows 7以前のバージョンで、Windows 11への正式な対応の表記は確認できませんでした(2026年9月時点)。Windows 10・11で使っている紹介記事はありますが、最新版は2011年のv8.4です。まずはファイルのコピーで動作を確認してください。
Flexible Renamerの代わりになるソフトはありますか?
置換や連番が目的なら、無料のPowerRenameが代わりになります。そのほか、Advanced RenamerやBulk Rename Utilityも選択肢です。ただし、どちらも業務での利用には商用ライセンスが必要です。ファイルの中身から名前を付けたい場合は、NameQuickを検討してください。
PowerRenameを使うには、何をインストールすればいいですか?
MicrosoftのPowerToysをインストールします。GitHub、Microsoft Store、WinGetから入手でき、PowerRenameはその中の機能の1つです。インストール後は、エクスプローラーでファイルを選んで右クリックし、「PowerRename で名前を変更」から使います。
PDFの中身に合わせてファイル名を変えられますか?
PowerRenameとFlexible Renamerでは、PDFの本文やスキャン画像の文字を読んで名前を決める機能は、公開情報では確認できませんでした。NameQuickなら、請求書の日付や取引先などを読み取って名前を提案します。候補を確認してから適用できます。
Macで使えるのはどれですか?
PowerRenameとFlexible RenamerはWindows用です。Macでは、Finderの「名称変更」で置換や連番を付けられます。ファイルの内容から名前を付けたい場合は、macOS 11以降に対応したNameQuickを使えます。
NameQuickは無料で試せますか?
はい。Self-Managedは、Mac版・Windows版とも50回の名前変更をカード不要・期限なしで試せます。ご自身のAPIキーを使う場合は事業者の利用料が別途かかり、OllamaやLM Studioのローカルモデルも使えます。APIキー不要のManagedは、14日間または50回の体験を決済画面から開始します。
まずはNameQuickの初期設定と最初の名前変更で、手元のファイルのコピーを数件使って試してみましょう。